今、マナウスは深刻な(しんこくな)問題(もんだい)を抱えて(かかえて)いる。マナウスだけではなく、言ってみればアマゾナス州(しゅう)全体(ぜんたい)で起こっている問題、大気汚染(たいきおせん)。
大気汚染と言っても、車の排気(はいき)ガスが原因(げんいん)のものではなく、野焼きが原因。乾季(かんき)中の野焼きの件数(けんすう)が増え(ふえ)、毎晩(まいばん)9時ごろから、早い(はやい)ときは、夕方(ゆうがた)6時ごろから煙(けむり)の臭い(におい)がひどくなる。この時期(じき)に煙が気になるようになったのが、4、5年前。新型コロナウイルスのパンデミックが始まる(はじまる)前(まえ)だった。
始まったころは、一週間(いっしゅうかん)に1、2日、煙のにおいが気になる程度(ていど)で、夜(よる)は煙が多くても、日中(にっちゅう)は臭いがなくなっていたが、年々(ねんねん)悪化(あっか)し、今ではこの時期になると毎日、昼夜(ちゅうや)を通して(とおして)煙の臭いがしている。また、今年は特に(とくに)ひどく、体に悪影響(あくえいきょう)を及ぼす(およぼす)レベルを記録(きろく)した日が何日も続いている。気管系(きかんけい)の病気を持つ人をはじめ、健康な(けんこうな)人も、頭痛(ずつう)、目の痛み(いたみ)、のどの痛みを訴える(うったえる)人が増えてきている。