大人(おとな)クラスの担当(たんとう)をお休み(やすみ)させてもらって、何年(なんねん)もすぎた。このままだと、さらに頭(あたま)がにぶってしまうとおもい、先月(せんげつ)から子どもクラス担当の先生(せんせい)たちに授業(じゅぎょう)をさせてもらうようにした。
教える(おしえる)ことがメインで自分(じぶん)の勉強(べんきょう)する時間(じかん)がなかなかとれない先生たちの日本語のレベルアップを手伝う(てつだう)ことが、本来(ほんらい)の目的(もくてき)だったので、最初(さいしょ)は、きりぬいた新聞(しんぶん)の記事(きじ)や録音(ろくおん)したニュース、場面(ばめん)シラバスをつかった練習などを利用(りよう)して授業をさせてもらおうと考えて(かんがえて)いた。
でも、授業をはじめるまえに、ほとんどの先生たちは日本語能力検定試験(にほんごのうりょくけんていしけん)合格(ごうかく)を目標(もくひょう)にしていることがわかり、急きょ(きゅうきょ)、文法(ぶんぽう)を中心(ちゅうしん)とした授業のスタイルにしてみる。
レベルは検定試験3級合格を目標としている人から、すでに1級に合格している人まで。このレベルの差(さ)は、結構(けっこう)きつい。色々(いろいろ)考えたあげく、ずっとまえに能力検定試験合格を目標にしている人への授業でつかったことのある「どんなときどう使う日本語表現文型(にほんごひょうげんぶんけい)500」という本をつかうことにした。
この本は、今、まえに私が使ったものの改訂版(かいていばん)がでていて、しかも文型のよこなどに何級レベルの文法かわかりやすくメモされている。
ただ、正直(しょうじき)いって、例文(れいぶん)の内容(ないよう)がつまらないと思った。ことばは難しい(むずかしい)し、日常生活(にちじょうせいかつ)で、実際に(じっさいに)生徒(せいと)がつかうような文も少ない(すくない)かなと。
説明(せつめい)もポルトガル語が入っていないので、難しい。そこで、私は自分の授業用(よう)にこの本を打ち直して(うちなおして)使っている。使えるところはそのまま使っているが、ポルトガル語の説明をすこし入れて、例文は授業をうけている先生たちの名前を使ったりして作り直している。
しかし、授業の時間は週(しゅう)にたった1時間(先生たちがあつまる時間をひくと1時間もない…)で、しかも月(つき)に一回(いっかい)の会議(かいぎ)があると、その週も授業ができなく、なかなか進まない(すすまない)のが悩み(なやみ)。
先生が生徒ということで、質問(しつもん)のレベルも高く(たかく)、私も時間をかけないと答えが出ないような質問をしてくれるのがうれしい。
この先生たちに教えることで、自分も勉強させてもらっていることがよくわかる。感謝(かんしゃ)、感謝で私もがんばらないと。